半月板とは
膝関節の内側と外側1つずつある軟骨組織です。
関節間のクッションと膝を安定する役割があります。
半月板損傷は、
急な動きや無理な体勢をとって膝を酷使したり、
強く打ち付けた時など、
負荷がかかり半月板が欠けたり断裂した状態です。
運動中の膝のケガで多くみられます。
サッカーやラグビーで走りながら
急激に方向転換をしたり
野球で捕手が膝を深く曲げた姿勢から
送球をするときなど、
多くは膝が無理にひねられたり
伸ばされたときに起こります。
若い人に比較的多い傷害ですが、
加齢によって半月板の負荷が蓄積して切れるケースもあり
この場合は長い時間をかけて
ゆっくりと切れていくため
痛みもゆっくりあらわれます。
症状は、
・膝の痛み
・膝を動かすと音がする
・膝に力が入らない感じがする
・膝の曲げ伸ばしができない
(ロッキング現象と言い、傷ついて裂けた半月板が何かの拍子に関節にはさまることで、膝の曲げ伸ばしができない状態。他の膝疾患でもみられます)
・膝が腫れる、水がたまる
などです。
半月板は一度損傷した箇所が再生することはありません。
手術が必要な場合もありますが、
鍼灸治療は適応です。
「半月板が再生しないのに?」
半月板は軟骨組織で神経は通っていない為、
半月板自体は痛みを感じません。
実際に痛みを感じるのは膝関節を取り囲む
関節包・滑膜という膜組織です。
損傷した半月板はささくれのようになり、
動くと関節包と滑膜を刺激して痛みになります。
また、すり減った骨のカスや
ケガの際に裂けた半月板が周囲の組織を刺激して
炎症を起こしたり
関節に挟まることで痛みが発生します。
そして、膝関節の動きに関わる筋肉や
腱が硬くなり半月板に偏った圧力を加えることでも
痛みになるのです。
膝周りの筋肉のバランスがとれ
十分な柔軟性があれば
半月板への負担を軽減するので
膝の痛みをなくすことが可能です。
当院では
バランス調整や鍼灸治療で消炎・鎮痛を行い、
筋肉を緩ませながら柔軟性の向上を行います。
場合によっては靴のインソール(スーパーフィート)を入れて
膝への負担を抑えることもおすすめします。